地質地盤情報協議会第2回総会
 2月28日午後、産総研臨海副都心センターで「地質地盤情報協議会第2回総会」が開かれました。平成18年4月17日に第1回総会で地質地盤情報協議会が設立されてからほぼ1年になろうとしています。この間、5回の意見交換会とシンポジウム「地質情報の社会貢献を考える」を開催し、「地質地盤情報の整備・活用に向けた提言書」をまとめるようになりました。総会では提言書が社会により一層受け容れられるように、細かいところまで見直しがされました。特に地質情報の社会的意義、そして地質地盤情報のより一層の意義と、提案書の緊急性が強調されました。提案書には参考資料としてGUPI前会長の大矢 暁 氏の発言記録が入ります。提言書は3月中旬には関係機関に配布されます。
 来年度に入ったら、早々に総会を開催し、提言書の具現化に努力することを期して総会を終わりました。

第3回地質百選委員会
 3月7日日本の地質百選委員会が開かれました。まず、当初の自薦他薦約380箇所から日本の地史を理解するのに欠かせないなど学術的観点に観光・教育といった視点も加味して幹事会が選定した82箇所に、1箇所を加えて当面83箇所を候補として選定しました。これを関係自治体に通知して了承を得た後、公表することになります。その後、学会誌・機関誌等への記事掲載、リーフレットやホームページ、解説書の刊行等々を通じてPRすることにしました。問題は、地元でのガイド養成など人材面であろうとのご指摘もありました。
 さらにこの百選をジオパーク運動へもつなげていく必要があるとして、ジオパークのことが話題になりました。これからの観光はハコモノではなく地域資源をいかに磨き上げていくかが重要とのご意見もあり、ジオパーク運動を盛り上げ、地元を支援していくためにGUPIの役割が重要との励ましも頂戴しました。
 なお、百選ですから最終的には100箇所選定する必要がありますが、あとの20箇所弱については、今後も募集選定を続ける予定です。新たな立候補も受け付けますので、各地でのご応募を期待しております。また、地質百選のロゴも決め、宣伝リーフレットの作成も決まりました。

「地質の日」発起人会
 昨年8月天野GUPI副会長が地質学会Newsに書かれた「地質の日」の提唱がきっかけとなって、3月13日第1回「地質の日」提唱共同発起人会が開かれました。地質学会・応用地質学会・情報地質学会・古生物学会・神奈川県立博物館・全地連・GUPI・産総研・資源地質学会(欠)・道立地質研究所(欠)の代表が集まりました。「地質」では一般人に馴染みが薄いという意見もありましたが、だからこそ「地質」を表に出して普及しようと、「地質の日」に決まりました。次いで、いつにするかですが、野外行事のことを考えると真冬では困るので、5月10日(明治9年のその日、ライマンの日本蝦夷地質要略之図刊行、明治11年のその日、内務省地理局地質課章程決定)と5月20日(地質調査の必要を説くナウマン意見書提出)の2つが話題になり、ゴールデンウイークや学会日程などを考慮して、前者の5月10日に決まりました。発起人になった機関を中心に実行委員会を結成して1年間準備を進め、来年のIYPEコア年の5月10日からスタートしようということになりました。その間、ロゴや標語を決めると共に、ホームページを開設してPRに努めること、各地の博物館や地学会・NPO、さらには学生サークル等々とも連携するために、ネットワーク結成の準備をすることなどを申し合わせました。具体的に「地質の日」に何をするかですが、例えば、普及講演会・特別展示・オープンキャンパス・イベント(普及巡検・化石レプリカづくり、液状化実験・キッチン火山学などなど)が考えられます。各地でそれぞれの持ち味を生かし、創意工夫を発揮していただければよいのではないでしょうか。
なお、Geology Dayは外国にもあります。スウェーデンの例では、Association for Geology Dayという業界・大学・学生団体・アマチュア・王立アカデミーなど12団体からなるNPOを作って毎年9月に行っています。アメリカではAGI(American Geological Institute)が中心となってEarth Science Weekを毎年10月に行っています。

PDFファイル(60KByte)も用意しました。 こちらからどうぞ