9月16−18日、日本地質学会第113年学術大会が高知で開かれました。その時期に合わせて産総研・地質学会共催の「地質情報展2006こうち 黒潮よせるふるさとの地質」が高知市内の「かるぽーと」で開かれました。オープニングセレモニーでは中西穂高高知県副知事のご挨拶がありましたが、子供たちの理科離れ・地学離れと、来るべき南海地震を前にした防災のことの2点が県として大きな関心事であるといったお話でした。なお、中西氏は東大地質ご出身とのことです。
展示の中にジオパークと地質百選および高知ジオパークのブースがありました。前2者は産総研が作ってくださったもので、高知ジオパークは仁淀川地区でジオパークを推進しておられる地元からの出展です。入り口の一番良い場所をご提供くださった産総研に感謝します。また、下の写真のように、佐川地質館所蔵の化石も展示されていました。この情報展はなかなか好評でのべ1,000人の来場者があったとのことです。
ジオパークについては、初めて知った、大陸とは異なり狭い所に凝縮された多様性のあるジオパークという売り方ができるのではないか、等々の意見を頂戴しました。出展された地元の方からは、「私たち自身が、地質の魅力を再認識する良い機会となった。子どもから大人までが、展示を非常に興味深く見て・聞いて・触れている様子から、工夫さえすれば、高知県の地質が有効な地域資源・教育資源・観光資源になり得ると感じた。」との感想をお聞きしました。また、「今後、仁淀川流域の高知ジオパーク想定エリア5町村との連携を図っていく。モニターツアー等を実施してより具体的なニーズを掴んでいきたい。」といった抱負もお聞きしました。
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