第3回 宮澤賢治ジオツアー 実施報告
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1)はじめに
 6月26日(土)~27日(日)に第3回宮沢賢治ジオツアーを、岩手県奥州市~盛岡市周辺の賢治ゆかりの地を対象に実施しました。今回は地学史研究会の旅行もかねました。GUPIからは松行 康夫会長ご夫妻、直井 誠氏の参加がありました。案内者は前回に引き続き、産業技術総合研究所 地質調査総合センター代表加藤 碵一氏、施行者側からGUPIの矢島と(有)ジオプランニングの立澤を加えた総勢13名でした。
2)旅程
 6月26日(土)
   11:30  ・東北新幹線水沢江刺駅 集合
         ・奥州市江刺区 種山高原 道の駅「ぽらん」で昼食後、同高原内の物見山周辺、立石周辺を散策
         ・奥州市水沢区 「奥州宇宙遊学館(旧緯度観測所)」見学
         ・盛岡市 繋温泉「愛真館」宿泊
         ・夕食後、「座談会」、加藤氏による「賢治の夕べ」
 6月27日(日)
    8:30  ・宿舎出発
         ・雫石市近くの玄武洞見学
         ・鞍掛山キャンプ場から見える岩手山散策
         ・岩手県立博物館見学
         ・「旧盛岡高等農林学校本館」(国の重要文化財)見学
         ・盛岡城址公園を見学しながら散策
    16:00  ・東北新幹線盛岡駅にて解散
3)旅のスケッチ
 ☆東北新幹線水沢江刺駅に全員時間通り集合、小型マイクロバスに乗り込み、水沢から一路国道397号線を東方の北上山中、種山高原へ向かいました。種山高原の道の駅「ぽらん」で昼食を食べたあと、物見山頂上へ。梅雨の合い間でしたが、お天気に恵まれ、
 ☆360度の眺望を楽しめました。大正6年にはじめて種山高原を訪れた賢治は、高原一帯の風景と気象に魅せられて、以後何度も訪れて「風の又三郎」をはじ め、この高原を舞台にした数多くの作品を残しました。近くの広場にある風の又三郎のブロンズ像をカメラに収めたりして種山ヶ原を出発しました。
 ☆賢治の詩碑がある種山ヶ原の中の「立石」地点へ向かいました。少しアップダウンがありましたので、きつかったのですが、なぜ賢治が好きなのか、よくわかりました。
 ☆水沢の旧緯度観測所、現在の奥州宇宙遊学館は、市民に開放された科学博物館として再利用されています。Z項を発見者した木村栄博士の像と館内で宮澤賢治の 展示場を見学しました。今回発行の日本学士院賞100周年記念の記念切手に木村栄博士に賞状が贈呈されている様子の切手があります。展示室「風」には、賢 治と旧緯度観測所との関わりが展示・説明されていました。旧緯度観測所は、「風の又三郎」や「銀河鉄道の夜」といった賢治の作品が生まれるきっかけとなっ た場所と考えられているようです。時間が押していて、ゆっくり見学できなかったことが悔やまれます。
 ☆26日の宿泊は、繋温泉の温泉宿「愛真館」。入浴、夕食後に座談会を開きました。案内役の加藤氏が資料を用意され、“賢治とジオ”のタイトルで Geologist賢治の文学の世界を映像でお話しされました。熱心に質問をする人などもいて、9時ごろに終了、就寝となりました。
 ☆27日はまず、雫石市近くの玄武洞を見に行きました。大変見事な物でした。鞍掛山キャンプ場では、岩手山の眺望を楽しみ、平成16年に建立された賢治の碑の前で記念撮影をしました。
 岩手県立博物館では、大石雅之、吉田充学芸員の案内で、まず収蔵庫のほうを見学しました。地学史研究家であった故今井功氏の所蔵本が「今井文庫」として、博物館に収蔵されているからです。早速、資料にあたり、新しい事実の発見もありました。
 ☆博物館での昼食の後、「旧盛岡高等農林学校本館」(国の重要文化財)の建物内部と賢治収集の岩石標本を見ました。
 ☆最後は盛岡城址公園を見学しながら散策しました。賢治の石碑の他、石川啄木や新居戸部稲造の石碑もありました。
 ☆参加者へのアンケート結果によれば、梅雨時であるにもかかわらず、大変よい天候に恵まれ、物見山ではすばらしいものでした。旅行の評価は、全般、ガイド内容、旅行手配内容等すべてにかなりの満足をしていただけたようです。
 ☆なかでも、加藤さんはじめ、現地で説明してくださった大石さん、吉田充さんに大変お世話になりました。厚くお礼申し上げます。